赤字企業でも審査通過、中堅印刷会社社長の資金調達サクセスストーリー
文・編集:佐々木真帆(資金繰りコンサルタント)
「7日以内に1,000万円以上の資金がなければ、事業の継続か撤退かを決断するところでした」
東京都台東区で印刷業を営むY印刷株式会社(仮名)の代表取締役・Y社長(45)は、昨年末に直面した資金繰りの危機をそう振り返る。創業30年を超える同社が、なぜそこまで追い詰められたのか。そして、どのようにしてその危機を乗り越えたのか。
銀行での融資審査担当経験を持ち、現在は資金繰りコンサルタントとして活動する筆者が、ファクタリングサービスを活用した資金調達サクセスストーリーを伺った。
「コロナ禍と原材料費高騰が重なり、資金繰りが一気に悪化」
ーーY社長、本日はお忙しい中ありがとうございます。まずは御社の事業内容と、資金繰りが厳しくなった背景について教えていただけますか?
Y社長: こちらこそよろしくお願いします。当社は父が1990年に創業した印刷会社で、主に企業向けのパンフレットやカタログ、販促物などを手がけています。従業員は現在18名で、年商は約3億5000万円ほどです。
資金繰りが厳しくなった背景ですが、まずコロナ禍で展示会やイベント関連の印刷物がほぼゼロになりました。そこから少しずつ回復してきたところで、今度は原材料費の高騰や円安の影響で仕入れコストが約30%も上昇。価格転嫁が追いつかず、3期連続の赤字になってしまったんです。
ーーなるほど。外部環境による二重の打撃があったわけですね。具体的にどのような資金繰りの課題に直面されていたのでしょうか?
Y社長: 最大の問題は、大口取引先の支払いサイトが長いことでした。大手企業からの注文は金額が大きいのでありがたいのですが、入金までが最長で120日。一方で紙やインクの仕入れは先払いか短いサイトなので、その間の運転資金が常に必要だったんです。
昨年11月には、官公庁から700万円、大手出版社から500万円の大型案件を受注できたんですが、支払いはともに2〜3ヶ月後。その間の仕入資金と人件費で、どうしても1,000万円以上の資金が必要になりました。
「銀行融資は3期赤字で断られ、藁にもすがる思いでファクタリングを検討」
ーーそういった状況で、最初はどのような資金調達の手段を考えられましたか?
Y社長: まずは当然、メインバンクや取引のある銀行3行に相談しました。しかし、先ほど申し上げたように3期連続赤字になっていたこと、さらに税金の一部に滞納があったことから、「今回は融資が難しい」と全行から断られてしまったんです。
公的融資の申請も検討しましたが、審査に最低でも3週間以上かかると言われ、その時間的猶予がありませんでした。正直、この時は夜も眠れないほど追い詰められていました。
ーー銀行融資が厳しい状況で、ファクタリングという選択肢をどのように知りましたか?
Y社長: 実は以前から「ファクタリング」という言葉は知っていました。ただ、手数料が高いというイメージがあって二の足を踏んでいたんです。でも切羽詰まった状況で検索してみると、複数のファクタリング会社を比較できる「ファクタリングベスト」というサービスを見つけました。
「最大4社から見積もりがもらえる」「審査通過率98%」という点に惹かれましたね。赤字企業でも対応可能という記載もあり、藁にもすがる思いで申し込みました。
「申込みから最短3時間での資金化、それも土曜日の夜に可能だった」
ーー実際に申し込まれてからの流れを教えていただけますか?例えば、申込み手続きの煩雑さや審査対応などについて。
Y社長: 驚いたのは、申し込みの手軽さですね。土曜日の夜9時頃にスマホから公式サイトのフォームに入力しました。必要事項は会社情報と売掛金の概要程度で、たった1分で完了しました。
ーー平日ではなく土曜の夜に申し込まれたんですね。その後の対応はいかがでしたか?
Y社長: そこが本当に驚いたところです。申し込んでから15分も経たないうちに、最初のファクタリング会社から電話がかかってきました。土曜日の夜なのに、です!
結局、その晩のうちに3社から連絡があり、翌日曜日の午前中には4社全てから見積もりが出そろいました。各社から提示された手数料率や対応の早さを比較して、最も条件の良かったA社に決めました。
ーー具体的にどのような点を重視して会社を選ばれたのでしょうか?
Y社長: 手数料率は4社とも10%台前半でそれほど差がなかったんですが、A社は「2社間ファクタリング」で対応できること、さらに官公庁の債権も取り扱ってくれる点が決め手でした。あと、担当者の方の対応が非常に丁寧で、細かい質問にも明確に答えてくれたことも信頼感につながりました。
「審査通過の連絡を受けたときは涙が出るほど安堵した」
ーー契約手続きや必要書類などはどうでしたか?
Y社長: 契約はオンラインで完結できました。必要書類も「売掛先との基本契約書」「請求書のコピー」「過去の入金実績がわかる通帳のコピー」「登記簿謄本」くらいで、すべて電子データでやり取りできたので手間はかかりませんでした。
売掛先や取引先への通知も不要な「2社間ファクタリング」を選んだこともあり、取引先に知られることなく資金調達ができた点も助かりました。
ーー実際の資金化までどれくらいの期間がかかりましたか?
Y社長: 土曜夜に申し込んで、日曜に契約、月曜日の午前中に審査完了の連絡をいただきました。そして、その日の午後3時には指定口座に1,200万円が着金していました。申し込みから実質48時間、営業日だと実質1日で資金化できたことになります。
銀行融資だと早くても2週間、通常は1ヶ月以上かかると言われていたので、この速さには本当に救われました。審査通過の連絡を受けたときは、正直涙が出るほど安堵しましたね。

「資金調達後、新規設備投資で生産性向上にも成功」
ーー資金調達後はどのような改善がありましたか?具体的な事業への効果についてお聞かせください。
Y社長: まずは喫緊の支払いに充てて事業継続の危機を脱することができました。それだけでなく、予定していなかった前向きな投資もできたんです。
実は当時、印刷業界で注目されていた省電力型の最新印刷機が、展示会モデルの為に通常より40%安く販売されていました。この機械を導入すれば、電力費を約25%削減でき、さらに生産スピードも30%向上するものだったんです。
急な支出だったため購入を諦めていましたが、ファクタリングで調達した資金の一部を頭金に充てることができ、残りは分割払いで導入することに成功しました。結果として、今年の1-3月期は前年同期比で粗利率が7%も改善しています。
ーー素晴らしい効果が出ているんですね。御社のような印刷業界特有の資金繰りの課題について、どうお考えですか?
Y社長: 印刷業は受注から納品、入金までのサイクルが長い上に、原材料費や外注費などの先行支出が大きいのが特徴です。特に私たちのような中小印刷会社は、大手クライアントとの力関係で支払いサイトについて交渉が難しい。
例えば、あるコスメメーカーの仕事では、発注から8ヶ月後の販促キャンペーン用カタログの印刷を受けますが、紙の手配は3ヶ月前に必要で、入金は納品から60日後。この期間の資金をどう回すかが常に課題でした。
ファクタリングはこういった構造的な課題に対する、有効な解決策の一つだと実感しています。
「ファクタリングベストで複数社比較したからこそ好条件で契約できた」
ーーファクタリングベストを通じての資金調達と、直接ファクタリング会社へ申し込む場合と比べて、どのようなメリットを感じましたか?
Y社長: 最大のメリットは、複数社から条件提示があり比較できたことです。実は危機的状況の1ヶ月前にも、あるファクタリング会社に単独で相談したことがありました。その時は手数料率が19%と提示され、「高すぎる」と躊躇していたんです。
ところがファクタリングベストを通じた今回は、4社から競合見積もりがあったためか、最終的に手数料率11.5%で契約できました。同じ条件でも7.5%も差が出たのは、複数社競合の効果だと思います。
また、自分で各社を調べて電話をかけて…という手間が一切なかったのも助かりました。忙しい経営者にとって「一度の申し込みで複数社から連絡が来る」というのは、想像以上に価値があります。
ーーなるほど。一方で、何か改善してほしい点や不便に感じた点はありましたか?
Y社長: そうですね…強いて言えば、複数社から立て続けに連絡が来るので、対応が少し大変だったことでしょうか。でも、資金調達という重要な局面では当然のことですし、各社とも非常に丁寧な対応でしたので、これも問題というほどではありません。
むしろ複数社の担当者と話すことで、それぞれの会社の特色や強みがわかり、より自社に合った選択ができたと思います。
「資金調達は『最後の砦』ではなく『成長のための武器』になりうる」
ーーY社長ご自身の経験から、資金繰りに悩む他の経営者の方々にアドバイスがあればお願いします。
Y社長: まず言いたいのは、「資金調達の選択肢は銀行融資だけではない」ということです。私自身、ファクタリングに対して「手数料が高い」という先入観を持っていました。でも実際は「資金が調達できないことによる機会損失」と比較すれば、十分合理的な判断だったと感じています。
具体的に言うと、当社の場合、新規設備投資によって年間600万円のコスト削減効果が出ています。手数料で約140万円支払いましたが、その投資効果を考えれば十分にペイしていますよね。
また、資金繰りに困る前の段階から、定期的に複数の資金調達手段を検討しておくことも大切だと思います。追い詰められてからでは冷静な判断ができないこともありますから。
ーー資金調達を「コスト」ではなく「投資」として考える視点は非常に重要ですね。今後の資金繰り計画についてはどのようにお考えですか?
Y社長: 今回の経験を機に、資金繰り管理をより徹底するようになりました。例えば、請求書発行から入金までの期間を可視化し、大型案件の受注時には事前に資金計画を立てるようにしています。
また、ファクタリングも「緊急時の手段」ではなく、資金調達の選択肢の一つとして積極的に活用していく予定です。特に大型案件の納品後すぐに資金化できるのは、事業拡大のスピードを上げる上でも有効だと考えています。
実際、現在新規事業として検討しているオンデマンド印刷サービスの設備投資も、ファクタリングを活用して前倒しで実施することを計画中です。
「経営者としての責任を全うするための『最強の味方』になった」
ーー最後に、改めてファクタリングベストを利用した感想をお聞かせください。
Y社長: 正直に言って、「もっと早く知っておけばよかった」という思いが強いです。危機的状況での駆け込み利用ではなく、計画的な資金調達の選択肢として活用すれば、さらに効果的だったと思います。
特に印象的だったのは、土日でも対応してくれたスピード感ですね。経営者にとって「時間」は何物にも代えがたい価値があります。1週間の違いが会社の存続を左右することもある。その意味で、スピーディーに資金調達できる手段を持つことの安心感は計り知れません。
ファクタリングベストは、私にとって単なる「資金調達サービス」ではなく、経営者としての責任を全うするための「最強の味方」になったと言えます。同じように資金繰りに悩む経営者の方々にも、ぜひ選択肢の一つとして検討してほしいですね。
ーー貴重なお話をありがとうございました。御社のさらなる発展を心よりお祈りしております。
編集後記:「資金繰り」は経営の心臓部、その鼓動を止めないために
Y社長の体験談を伺いながら、私は銀行で法人融資の審査担当をしていた頃のことを思い出していました。優れた技術や熱意ある経営者であっても、資金繰りの壁に阻まれて夢半ばで事業を畳まなければならないケースを何度も目の当たりにしてきました。
資金繰りは経営の心臓部であり、その鼓動が止まれば、どんなに素晴らしいビジョンや事業計画も絵に描いた餅になってしまいます。
今回の事例は、複数の資金調達手段を知っておくことの重要性を改めて教えてくれました。特に中小企業にとって、銀行融資だけに頼らない多様な資金調達の選択肢を持つことは、事業継続のリスクヘッジとなるだけでなく、成長機会を逃さないための戦略にもなります。
「ファクタリングベスト」のような一括見積もりサービスは、各社の条件を比較検討できるという点で非常に合理的です。また、今回のケースでは土日対応や最短3時間での資金化といったスピード感も、緊急時の資金調達手段として大きな強みとなっています。
資金繰りにお悩みの経営者の方々、また将来の資金調達の選択肢を増やしておきたい方々は、ぜひこうしたサービスも検討されてみてはいかがでしょうか。
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