ファクタリング賛否両論の山崎です。銀行員時代から中小企業の資金繰りを見てきましたが、2025年度の倒産動向は「売上不振」だけでは片づけにくい内容です。
今回は、帝国データバンクが2026年4月8日に公表した倒産集計 2025年度報(2025年4月~2026年3月)を取り上げます。倒産件数は1万425件。4年連続で増え、物価高倒産963件、人手不足倒産441件はいずれも過去最多となりました。資金繰りを預かる経営者にとって、取引先リスクも含めて見逃しにくい数字です。

⏱ 法人の資金繰り課題をスピード解決
┗ 最短3時間入金対応
┗ 審査通過率98%超の高い成約実績
┗ 厳選された優良ファクタリング会社のみ
【完全無料】「ファクタリングベスト」で最適な条件を今すぐ確認
ニュースの概要・背景
帝国データバンクによると、2025年度の全国企業倒産は1万425件で、前年度の1万70件から3.5%増加しました。負債総額は1兆5537億8100万円で前年度比31.0%減。大型倒産が急増したというより、小規模な倒産が広く積み上がった年度だったと読めます。
負債5000万円未満の倒産は6475件、全体の62.1%で、比較可能な2000年度以降で最多でした。資本金規模では「個人+1000万円未満」が7580件、構成比72.7%。地域の工務店、飲食店、運送会社、町工場のような企業が、日々の支払いに追われながら限界を迎えている姿が浮かびます。
具体的な内容・データ・影響
業種別では、サービス業が2677件で最多、小売業が2233件で続きました。どちらも2000年度以降で最多です。建設業も2041件と過去10年で最多になっています。いずれも人件費、仕入れ、外注費、燃料費の上昇を受けやすい業種です。
主因別では「販売不振」が8478件で最多でした。「売掛金回収難」などを含む不況型倒産は8608件、全体の82.5%です。
山崎正典売上が完全に消えたというより、売上はあっても利益が残らない、入金まで資金が続かない、という会社が増えている印象を受けます。
| 倒産要因・動向 | 件数・特徴 |
|---|---|
| 物価高倒産 | 963件、過去最多 |
| 人手不足倒産 | 441件、過去最多 |
| 後継者難倒産 | 533件 |
| ゼロゼロ融資後倒産 | 625件、2年連続減 |
| 公租公課滞納型倒産 | 221件、過去10年で2番目の高水準 |
物価高倒産は建設業247件、小売業227件、製造業177件が多くなっています。人手不足倒産では、従業員10人未満の小規模企業が333件、全体の約75%を占めました。採用難、人件費上昇、外注費の上昇。これらは最終的に月末資金の不足として現場に現れます。
資金繰りを圧迫する3つの経路
価格転嫁の遅れ
帝国データバンクの2026年2月調査では、企業の価格転嫁率は42.1%でした。4割台には回復したものの、コスト上昇の半分以上を自社で吸収している計算です。仕入価格が上がり、販売価格の改定が遅れれば、同じ売上でも手元に残る現金は減ります。
人件費と外注費の固定化
人手不足倒産の多くは、単に人を採れない話ではありません。受注はあるのに人が足りず納期を守れない、採用単価が上がって利益が残らない、外注に振っても採算が合わない…



銀行員時代にも、黒字の見込みがありながら資金ショート寸前まで追い込まれる会社を何度も見ました。利益と現金のズレ。このズレが一番怖いです。
金利と返済負担の上昇
日本銀行の2026年3月短観では、中小企業の資金繰り判断DIは7で、2025年12月調査から1ポイント低下しました。中小企業の借入金利水準判断DIは64です。金融機関が一律に厳しくしているという話ではありません。ただ、返済原資の説明力は確実に問われます。
中小企業・個人事業主が知っておくべきポイント
倒産件数の増加は、自社だけでなく取引先の問題でもあります。売掛先が倒れれば、入金予定が消えます。仕入先が止まれば、納品も売上も遅れる。中小企業ほど、1社の遅延が全体の資金繰りに響きます。
確認したい点は、次の3つです。
- 売掛金の入金予定を週単位で確認し、遅延の兆候を早めに拾う
- 仕入れ、外注、人件費、税金、社会保険料の支払日を一覧化する
- 価格改定の根拠資料を残し、取引先との協議履歴を管理する
2026年1月には中小受託取引適正化法、いわゆる取適法が施行されました。公正取引委員会は、協議を適切に行わない一方的な代金決定の禁止、手形払等の禁止、特定運送委託の追加などを改正ポイントとして示しています。価格交渉は「お願い」で終わらせず、原価資料、見積書、過去単価、協議記録を残す時代に入りました。
資金調達面では、銀行融資、信用保証協会付き融資、リスケジュール、補助金、ファクタリングなどを、目的ごとに分けて検討する必要があります。ファクタリングは売掛債権を早期に現金化する方法で、短期の入金ズレには有効な場面があります。一方で、慢性的な赤字や採算割れを埋め続ける使い方には向きません。使うなら出口を決めておくことです。
ファクタリング賛否両論としての見解
今回の倒産件数を見て、私が強く感じるのは「資金繰りの失敗」というより「価格と現金の管理が追いつかなくなった企業が増えている」ということです。昔の銀行審査では、売上高や営業利益を中心に見ていました。もちろん今も大切です。
ただ、現場では月末の支払い、税金、社会保険料、仕入れ先への支払い、従業員の給与が先に来ます。試算表上の利益だけでは、会社は守れません。
ファクタリング会社にいた頃、相談に来る経営者の多くは「あと2週間だけ資金があれば回る」と話していました。売掛先の入金遅れや大型案件の前払い負担なら、短期資金で乗り切れる可能性があります。一方で、価格転嫁できず赤字受注を続けている会社では、どんな資金調達も時間稼ぎにしかなりません。
だからこそ、私はファクタリングを含む資金調達を否定しませんが、資金繰り表と採算管理を切り離して考える使い方には慎重です。倒産増加の局面では、手元資金を厚くする判断も大事です。同時に、値上げ交渉、取引条件の見直し、不採算取引からの撤退も避けて通れません。借りる、売掛金を現金化する、支払いを調整する。その前に「どの取引で現金が減っているのか」を一度洗い出してみてはいかがでしょうか。
まとめ
2025年度の倒産件数は1万425件となり、4年連続で増加しました。物価高倒産963件、人手不足倒産441件はいずれも過去最多で、小規模企業の苦境が鮮明です。資金繰り悪化の背景には、価格転嫁の遅れ、人件費や外注費の上昇、金利負担、売掛金回収リスクが重なっています。
中小企業に必要なのは、資金調達の手段を増やすことだけではありません。入金と支払いの見える化、価格交渉の記録、採算の悪い取引の見直し。この地味な作業が、次の倒産リスクから会社を守る土台になります。


⏱ 法人の資金繰り課題をスピード解決
┗ 最短3時間入金対応
┗ 審査通過率98%超の高い成約実績
┗ 厳選された優良ファクタリング会社のみ
【完全無料】「ファクタリングベスト」で最適な条件を今すぐ確認


