基本的にファクタリングは、詐欺の心配なく利用可能です。
しかしなかには、利用者を騙そうとする悪徳業者もいます。また、利用者がファクタリング会社を騙そうとするケースもあります。
今回は、悪徳業者と利用者に分けたファクタリングの詐欺パターンと、実際に起きた詐欺事件での逮捕事例についてまとめました。
記事を最後までチェックすれば、ファクタリング利用の際に詐欺被害にあってしまうことを防げたり、ご自身がどのような行為をしたら詐欺行為に該当してしまうのか？などについて、ひと通り理解できます。
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悪徳業者によるファクタリングでの詐欺パターン
悪徳業者によるファクタリングでの詐欺パターンは、主に以下の3つです。
- ファクタリングではなく貸付を行う
- 給与ファクタリング
- 手数料が高すぎる
それぞれ詳しく見てみましょう。
ファクタリングではなく貸付を行う
ファクタリングと貸付は異なります。
ファクタリングは、売掛金を売却して資金を調達する仕組みです。万が一取引先から売掛金を回収できなくても、利用者に返済義務はありません。
貸付は、金融機関や貸金業者から資金を借りる仕組みです。売掛金を売却するのではなく、資金を借りているだけなので、利用者に返済義務があります。
万が一取引先から売掛金を回収できなかった場合、利用者が費用を負担しなければなりません。
悪徳業者がファクタリングを装って実質的な貸付を行い、金利を高く設定することで違法な利息を取り立てることがあります。
悪徳業者の貸付による被害を防ぐためには、契約書をきちんとチェックすることが大切です。資金繰りに焦っているときだからこそ、要注意です。
また「償還請求権なし」の契約になっているかどうかを確認しましょう。償還請求権なしの契約がファクタリングで、償還請求権ありの契約が実質的な貸付です。
償還請求権についてよく分からない方は以下をチェックしてみてください。
関連記事：ファクタリングの償還請求権とは？をわかりやすく解説！「あり」と「なし」では大違い
給与ファクタリング
給与ファクタリングとは、給与の未払い分を売掛金とみなし、それを売却することで資金調達をする方法です。
手数料を支払うことで翌月分の給料を前借りできるといったイメージです。
詳しい説明は省きますが、給与ファクタリングは貸付です。ファクタリングではありません。
貸金業登録を受けていないヤミ金業者によって、年率1,000%を超える手数料を支払わされたり、恫喝や勤務先への連絡など悪質な取立ての被害を受けたりする危険性があります。
金融庁からも、給与ファクタリングは絶対に利用しないように、注意が出ています。
給与ファクタリングの文字を見かけたら、悪徳業者だと疑うようにしましょう。
手数料が高すぎる
ファクタリングは貸付ではありません。よって手数料について、法律での規制はありません。
規制がないのを良いことに、高額な手数料を課す悪徳業者が存在します。具体的には、20％を超える手数料を課すファクタリング会社は、悪徳業者だと考えて間違いありません。
きちんとしたファクタリング会社の手数料相場は、5〜18％です。2社間ファクタリングでは手数料が比較的高く、3社間ファクタリングでは安くなります。
悪徳業者は、利用者の「できるだけ早く簡単に資金調達がしたい」という気持ちを理解しています。審査の緩さや手続きの早さを強調して、高額な手数料を正当化します。
条件をきちんと説明せずに契約を迫るケースも珍しくありません。
手数料が20％を超えるファクタリング会社の利用は避けましょう。焦る気持ちを抑えて、契約条件をしっかり確認しましょう。
利用者によるファクタリングでの詐欺パターン
続いて、利用者によるファクタリングでの詐欺パターンは、主に以下の4つです。
- 請求書の偽造
- 債権の二重譲渡
- 決算書の粉飾
- 売掛金の流用
1つずつ詳しく解説します。
請求書の偽造
ファクタリングでは、売掛金の存在を証明するために、請求書を提出します。
「50万円分の請求書を発行しているということは、〇〇日までに50万円を回収できるはずだ」といった形です。
そしてなかには、虚偽の請求書を作成してファクタリング会社から資金を調達しようと考える利用者がいます。
存在しない「50万円分の請求書」を偽造して、50万円から手数料を引いた額を受け取ろうといった魂胆です。
大抵の場合、審査に通らずファクタリングの利用はできません。
審査を通過できたとしても、ファクタリング会社が売掛金を回収する際に、偽装が発覚します。
関連記事：ファクタリングの必要書類は基本9つだが、少ない書類で利用できる会社の見つけ方を紹介
債権の二重譲渡
ファクタリングでは、売掛金を売却して資金を調達します。
当然A社に売却した売掛金は、B社には売却できません。しかしA社にもB社にも同じ売掛金を売却して、2倍の資金を調達しようと考える利用者がいます。
これが債権の二重譲渡です。
確かにファクタリング会社が、その売掛金がすでに他社に売却されたものかどうかを確かめる方法はありません。
しかしこちらも請求書の偽造と同様に、ファクタリング会社による売掛金の回収時に支払いができずに発覚します。
ルールを守れば、ファクタリング会社の併用は可能です。詳しくは以下の記事で解説しています。
関連記事：他社利用中のファクタリング併用や乗り換えはOKだけどメリット・デメリットがある
決算書の粉飾
ファクタリングの審査にて、決算書の提出を要求されることがあります。これは利用者の倒産や経営悪化のリスクを確認し、信用力を評価するためです。
つまり決算書の内容が良くないと、ファクタリングの審査に通りづらくなります。
「なんとしても資金を調達したいから」「少しでも自社の財務状況を良く見せたいから」と決算書を粉飾する利用者がいます。
例えば架空の売上や利益を計上するといった形です。しかし決算書の粉飾も当然犯罪です。
売掛金の流用
2社間ファクタリングの大まかな流れは以下のとおりです。
- 利用者がファクタリング会社から資金調達をする
- 取引先から利用者に売掛金が支払われる
- 利用者がファクタリング会社に売掛金を支払う
利用者を経由して、取引先の売掛金がファクタリング会社へと渡ります。
そんななか、取引先から得た売掛金をファクタリング会社への支払いに充てずに、別のことに流用してしまう方がいます。
そうすれば、ファクタリング会社からの資金調達と取引先からの売掛金で、およそ2倍の額を確保できる計算になりますからね。
取引先から売掛金が支払われる期日と、ファクタリング会社に売掛金を支払う期日には、数日のギャップがあります。
「今この売掛金を使い込んでも〇〇日までになんとかすれば良い」といった考えから、流用に及んでしまうのでしょう。
ファクタリングでの詐欺は何罪になる？
ここまで、ファクタリングでの詐欺パターンを悪徳業者と利用者に分けて解説しました。
これらの詐欺が具体的にどんな罪にあたるのか説明します。
悪徳業者が詐欺を行った場合
ファクタリングを装って、実質的な貸付を行う悪徳業者が存在するとお伝えしました。
こういった業者が無登録で貸付を行っている場合、貸金業法違反(無登録営業)となります。
無登録で貸金業を営んだ場合の法定刑は、10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金(またはその併科)です。
また金利を高く設定する悪徳業者が存在するとお伝えしました。
ファクタリングの手数料に、法律による規制はありません。しかしそれがファクタリングを装った貸付だった場合、上限金利は年20％と定められています。
年20％を超える場合、出資法違反となり5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金(またはその併科)の罰則が課されます。
利用者が詐欺を行った場合
本記事で紹介した、利用者による4つの詐欺は、それぞれ以下の罪に問われます。
- 請求書の偽装：詐欺罪・私文書偽造罪
- 債権の二重譲渡：詐欺罪・業務上横領罪
- 決算書の粉飾：詐欺罪
- 売掛金の流用：横領罪
罪ごとの罰則は以下のとおりです。
- 詐欺罪：10年以下の懲役
- 有印私文書偽造罪：3か月以上5年以下の懲役
- 無印私文書偽造罪：1年以下の懲役または10万円以下の罰金
- 業務上横領罪：10年以下の懲役
ファクタリング詐欺事件での逮捕事例
ファクタリング詐欺事件での逮捕事例を3つ紹介します。
架空債権による3億円詐取
2020年12月3日、存在しない債権を売却し、ファクタリング会社から約3億4,600万円を騙し取ったとして、イベント企画会社の代表が詐欺容疑で逮捕されました。
売却した架空債権は100件を超え、総額約45億円に上るとのことです。
騙し取った約45億円のうち約30億円は支払っていたものの、資金繰りに窮して十数億円が未払いとなり、不正が発覚したとのことです。
出典：朝日新聞 架空債権で3億円詐取容疑 イベント企画会社代表逮捕
架空債権による1億円詐取
2022年3月2日、架空の売掛債権を売却すると持ちかけて現金約1億円を騙し取ったとして、情報セキュリティー会社の元社長が詐欺容疑で逮捕されました。
2021年5〜7月にかけて、取引先2社の売掛債権を持っていると偽ったとのことです。
出典：朝日新聞 架空の債権売却持ちかけ、ファクタリング業者から1億円詐取した疑い
ファクタリング業者を装った事実上のヤミ金
2021年、中小企業に法外な金利で金を貸し付けたなどとして、一般社団法人Hの幹部ら男6人が貸金業法違反(無登録営業)と出資法違反(超高金利)の疑いで逮捕されました。
貸金業の登録なしに、香川県や宮城県の中小企業経営者ら5人に計約1億3,000万円を貸し付け、法定金利の8〜34倍にあたる利息計約3,000万円を受け取った疑いがあるとのことです。
ファクタリング業者を装った事実上のヤミ金業者と見られています。
業者を正しく選べばファクタリング詐欺の心配は不要
ここまで、ファクタリングにおいて起こり得る詐欺について解説しました。
「詐欺が怖いからファクタリングはやめておこうかな」と不安が強まった方もいらっしゃるでしょう。
確かに、ファクタリング業界に悪徳業者がいるのは事実です。しかしそれは、ファクタリング業界に限った話ではありません。
不用品回収や水道工事など、あらゆる業界に一定の割合で悪徳業者はいます。ファクタリング業界における悪徳業者も、それと変わりません。
ファクタリング自体は、簡単かつ短期で資金調達ができる便利な仕組みです。
優良業者を選ぶことができれば、ファクタリング詐欺の心配は不要です。
優良業者を選ぶならファクタリングベストがおすすめ
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100社以上あるファクタリング会社の中から、優良4社を厳選しているので、悪徳業者や反社会的勢力と関係がある業者を選んでしまうリスクはありません。
もちろん詐欺のリスクもありません。
ヒアリングは実施していますが、審査通過率は最大98％で、申込みから入金まで3時間以内の実績もあります。
1日で1,000万円調達した事例や、2日で7,000万円調達した事例などもあります。
今すぐにでも資金調達をしたい方は、ぜひ以下よりファクタリングベストの相見積もりをご利用ください。
まとめ
悪徳業者と利用者に分けたファクタリングの詐欺パターンと、実際に起きた詐欺事件での逮捕事例について解説しました。
本記事で紹介した詐欺の被害を避けるには、優良業者をきちんと見極めることが大切です。
簡単1分で優良4社に一括見積もりができるファクタリングベストについては、以下をご覧ください。
